こんにちは、コッコです。
鶏を飼育されたことがある方は、あまりいないと思いますが、昔は幼稚園や小学校には必ずと言ってよいほど鶏が飼われていませんでしたか?
ちなみに、私は小学校では飼育係を5年間、実家では15年くらい飼っていました。
今も、鶏が身近にいます(^o^)
現在は市街地で鶏を見かけなくなりましたね。
朝から鳴き声がうるさい!というのが一番の原因かもしれません。
確かに、早朝から聞こえる鶏の雄たけびは、凄まじいですね。
実家から200m離れた公園があるのですが、そこまで家の鶏の声が聞こえてきたときは、びっくりしました。
今や、鶏といえば食肉のイメージが強いですが、歴史をさかのぼると実は、ペットとして珍重されていたんです。
へぇー知らなかった!
そもそも私達ってどこから来たの?
気になるよね~
そこで、「鶏の起源!古代はペットだった鶏が食肉になった理由とは?」ということで、ご紹介させていただきます。
東南アジアの森林や草原で見かける野鶏(ヤケイ)とは?
鶏の起源は、インド・マレーシア・インドネシア・タイなど東南アジアの森林で見かける野鶏(ヤケイ)が鶏のご先祖さまにあたります。
野鶏には4種類いて、その中の赤色野鶏(セキショクヤケイ)が、現在の鶏に一番近いルーツになったと言われていますが、ハイイロヤケイも混ざっているという意見もあります。
キジ目 ➡ キジ科 ➡ ヤケイ属(4種類)
- セキショクヤケイ
- ハイイロヤケイ
- セイロンヤケイ
- アオエリヤケイ
長距離を飛ぶことは、得意としないため地上で外敵に狙われることが多く、卵をたくさん産む多卵種(4個~6個くらい)になりました。
野鶏は、縄張り意識や、闘争心がとても強く、常にリーダーを決めたがる傾向があります。
特に、繁殖時期になるとオスの喧嘩は絶えません。
私も子供の頃、鶏小屋の掃除をしているとき、気の荒い雄鶏に、何度も蹴り飛ばされた経験があります(T^T)
後に、この習性を利用して始まったのが闘鶏です。
食性は雑食で、昆虫や植物の種、小動物(蛇やカエル)など食べています。
セキショクヤケイを人間が捕獲して飼うようになったのは、
なんと5000年以上も前だと言われています!
古代、飼育されたセキショクヤケイは、早朝になると規則正しく時を告げるように鳴く時告鳥(ときつげどり)、時計代わりの目的だったようです。
日本でセキショクヤケイが見られる動物園もありますよ!
日本でセキショクヤケイが見られる動物園
札幌市円山動物園
〒064-0959
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
電話番号:011-621-1426
多摩動物公園
〒191-0042
東京都日野市程久保7-1-1
電話番号 042-591-1611
智光山公園こども動物園
〒350-1335
埼玉県狭山市柏原864-1
電話番号04-2953-9779
富山市ファミリーパーク
〒930-0151
富山県富山市古沢254
電話番号076-434-1234
平川動物公園
〒891-0133
鹿児島県鹿児島市平川町5669-1
電話番号:099-261-2326
春、秋の換羽(羽の抜け変え)の後は、羽が生き生きとして、とてもきれいなのでおすすめです!
※新型コロナウィルスの影響で休園している場合もありますので、お出かけの際は確認してください。
日本にやって来た神の使い!
東南アジアにいた野鶏ですが、その後、中国で改良され鶏として朝鮮半島を渡って日本にやってきました。
飛鳥時代の頃だと言われています。
田畑を耕し、米を主食に生活していた日本人にとって、生きているものを殺して食べることは、罪になるという仏教の思想がありました。
「血、死」=「けがれ」
そこに、鶏は朝を迎え新たな時を告げてくれる
神聖な生き物、鶏は神の使い!という信仰がはじまりました。
ちなみに、中国でも鶏は同じように扱われていたようで、一年の豊穣により成熟した酒が造られることは縁起が良い!
と、いうことで漢字の酉(酒や酒器の意味がある漢字)を鶏にあてて、
鶏=酉
に、したという説があります。
日本では商売人にとって、お客をトリ込む年、
酉年はとても縁起の良い年と言われているんだよ!
最初のペットは小国鶏(ショウコク)
平安時代になると、中国の昌国(ショウコク)から、少し尾っぽの長い鶏が、遣唐使によって持ち込まれました。
鳴き声が長く、当時は時間を正しく伝えてくれるところから正刻や正告と呼ばれていたそうです。
今は、昌国から小国鶏(ショウコク)になったと言われています。
宮廷では、その見た目の美しさで、観賞用や闘鶏として普及し、愛玩動物として飼われるようになりました。
小国鶏(ショウコク)が鶏で最初のペットになったのです!
小国鶏は、昭和16年に天然記念物に指定されています。
この小国鶏から現在の日本鶏がたくさん作られたんじゃ
そうなんだ!
ペットから食肉になっていった鶏
日本には長く、肉食禁止令によって、動物の肉を食べることは、許されない風潮がありました。
最初に命じたのは、天武天皇
六七五年(天武四年)四月「牛、馬、犬、猿、鶏」の五畜を食用するのを禁じたもので、毎年4月~9月の農耕期間に実施されました。
馬 ➡人を乗せる
犬 ➡番犬になる
猿 ➡人に似ている
鶏 ➡時を告げる
江戸時代の頃にはだんだんと庶民の口に入るようになった肉ですが、やはり食肉に関して、後ろめたい気持ちから隠語を使って、動物に別名を付けて商売をしていたようです。
何とかして、肉を食べたい江戸時代の人たちの気持ちが伝わりますね。
馬肉 ➡桜肉(さくらにく)
鹿肉 ➡紅葉(もみじ)
猪肉 ➡牡丹(ぼたん)
鶏肉 ➡柏(かしわ)
鶏に柏(かしわ)の名前がなぜ付いたのでしょう?
- 色づいた柏の葉に似ているから
- 鶏の羽ばたきが神社でお参りの際の「かしわ手」を打つ姿が似ている
など諸説あるようですが、実際は今のところ不明みたいです。
黒船でやってきた鶏
本格的に鶏が食肉になったのは、1853年のペリー来航からとの意見があります。欧米人は肉食文化なので、米が主食の日本には食べる肉がない!
そこで母国から、鶏をたくさん連れてきて飼い始めたのです。
それを見た日本人は、これは良いなぁ儲かりそうだということで
養鶏を始めたのです!
養鶏とは畜産の一種、二つに分類されています。
- 採卵鶏として飼う養鶏
- 食用鶏として飼う養鶏
鶏は小ぶりで扱いやすく、養鶏業は一気に人気が高まっていったようです。
現代では、手軽に購入できる鶏肉ですが、当時はたいへん貴重なたんぱく源で、卵は1個¥500くらいしたそうです。
まとめ
その昔、神の使いとして大切にされていた鶏ですが、今では肉食のイメージの方が強くなりました。
鶏がペットになるの?と驚いた方もいるかもしれませんが、鶏はとても馴つっこい賢い動物なんですよ。
ペットから食肉へ変わっていった鶏達、そこには時代背景が大きく影響していたようです。
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